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2015年07月09日

惑星間の狩人(ハンター)/アーサー・K・バーンズ

 こんばんは。結城でございます。

惑星間の狩人(ハンター)/アーサー・K・バーンズ

 3回目にして誰もついてきてない雰囲気ですが…トップ独走と思って突っ走りますよw
 今回はSF小説のご紹介です^^

惑星間の狩人(ハンター)/アーサー・K・バーンズ 

■惑星間の狩人(ハンター)/アーサー・K・バーンズ

・創元推理文庫SF803 1969年8月29日初版
・中村能三訳
・原本/ノーム・プレス版『INTERPLANETARY HUNTER』(1956年刊)
・収録話/金星、木星、海王星、アルマッセン彗星、土星

 古いSFファンにはよく知られた一冊と言っていいだろう。創元推理文庫版のほかに、少年少女向けSF全集のうちの一冊としても刊行されたことがある。
 内容はひと言でいうと、地球外の生物、特にベムと呼称される怪獣・怪物のたぐいを生け捕りにして、契約している動物園に引き渡す美人ハンターの物語である。
 収録話のタイトルからもわかる通り、地球外といっても太陽系の中での話しで、太陽系内に地球以外にも生物が存在すると想像されていた時代の作品である。
 具体的には1930年代から40年代に書かれたものだが、その後の50年代、60年代に作られたハリウッドのB級、C級のSF特撮映画を観ているような怪物たちが出てくる。
 未知の生物を捕らえて生きたまま地球に運んでくるという、単純なようで困難な仕事を、男顔負けの手際でやってのける女主人公というのが本書の魅力といえるだろうが、その作業手順やロケットやエンジンについての記述など、まさにサイエンスフィクションという感じである。もちろん現在の視点や常識からいえばあり得ないようなことも多々ありはするが、作品が書かれた時代を考えれば先端の技術や知識を盛り込んでいたのだと思う。ちなみに作品の設定を大まかに計算してみると、2010年頃になるようだ。
 本書を入手したのはだいぶ前のことになる。古書店で初版を見つけて買っておいたのだが、最初の数ページを読んだだけで放置していた。ふと思い出して読んでみたのだがなかなか面白く、一気に読めた。太陽系内に地球と同じように生物がいる、というちょっと古めかしいが楽しい冒険物語として読んでみるのがいいかもしれない。
 本作の主人公、ゲリー・カーライルが登場する作品には、ヘンリー・カットナーとの共作で二編がある、と巻末の解説にはある。また具体的には記述はないが、本書収録作品以外にもシリーズ作品がありそうな気がする。カットナーとの共作を含めたシリーズ全作の刊行を期待する。




Posted by YOUKIAya at 22:12│Comments(0)
 
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