2015年08月07日
世界のオカルト文学幻想文学・総解説/由良君美 著・監修
おはようございます、結城です。

今回ご紹介するのは、ブックガイド本です^^

■世界のオカルト文学幻想文学・総解説/由良君美 著・監修
書 名/世界オカルト文学幻想文学・総解説
著者名/由良君美 著・監修
出版元/自由国民社
判 型/A5判
定 価/1600円
シリーズ名/---
初版発行日/昭和57年2月1日
『現代用語の基礎知識』で知られる自由国民社が刊行した、オカルト・幻想文学の紹介本。
目次を見ると「オカルト文学」「神秘文学」「幻想文学」「怪奇文学」等に大きく分類され、さらに「悪魔」「魔女」といった項目ごとに作品を紹介している。
ホラー作品もいくつか含まれてはいるのだが、スティーブン・キングやクーンツといった作家の作品は取り上げられておらず、意図的に外されているものと思われる。
本書の執筆者には、荒俣 宏や井辻朱美、四方田犬彦の名前もある。古くは聖書から「ヨブ記」、ダンテの『神曲』から、マキリップの『妖女サイベルの呼び声』といったものまで翻訳作品を紹介している。
本書が刊行されたころは、国書刊行会から「世界幻想文学体系」、月刊ペン社からは「妖精文庫」、またハヤカワ文庫からもファンタジー系の作品が多く刊行されていた時期でもあり、このジャンルのガイドブックが待望されていたともいえる。もっとも中にはエーヴェルスの『プラークの大学生』のようにその当時でも入手困難な作品も取り上げられていた(ちなみにその後この作品は創元文庫から刊行されたが、当時は昭和初期の改造社版「世界大衆文学全集」しかなかった)。
こういった本の場合、知らない作品が多いほど参考になるわけで、本書で取り上げられている膨大な作品群は新たな作品との出会いが盛りだくさんだ。ミルトンの『失楽園』やシェークスピアの『マクベス』といった作品も取り上げられているが、タイトルや大まかな内容を知ってはいるもの、実際に読んだことがないという人も多いだろう。またユイスマンスの『腐乱の華』、バタイユの『眼球譚』など、読書好きな人には知られているものもある。
この総解説シリーズには、ほかに『世界のSF文学・総解説』という姉妹本がある。こちらは翻訳作品だけではなく、国内のSF作品も取り上げていた。古書店などで見つけることがあったら、併せて手に取ってみてほしい。

今回ご紹介するのは、ブックガイド本です^^

■世界のオカルト文学幻想文学・総解説/由良君美 著・監修
書 名/世界オカルト文学幻想文学・総解説
著者名/由良君美 著・監修
出版元/自由国民社
判 型/A5判
定 価/1600円
シリーズ名/---
初版発行日/昭和57年2月1日
『現代用語の基礎知識』で知られる自由国民社が刊行した、オカルト・幻想文学の紹介本。
目次を見ると「オカルト文学」「神秘文学」「幻想文学」「怪奇文学」等に大きく分類され、さらに「悪魔」「魔女」といった項目ごとに作品を紹介している。
ホラー作品もいくつか含まれてはいるのだが、スティーブン・キングやクーンツといった作家の作品は取り上げられておらず、意図的に外されているものと思われる。
本書の執筆者には、荒俣 宏や井辻朱美、四方田犬彦の名前もある。古くは聖書から「ヨブ記」、ダンテの『神曲』から、マキリップの『妖女サイベルの呼び声』といったものまで翻訳作品を紹介している。
本書が刊行されたころは、国書刊行会から「世界幻想文学体系」、月刊ペン社からは「妖精文庫」、またハヤカワ文庫からもファンタジー系の作品が多く刊行されていた時期でもあり、このジャンルのガイドブックが待望されていたともいえる。もっとも中にはエーヴェルスの『プラークの大学生』のようにその当時でも入手困難な作品も取り上げられていた(ちなみにその後この作品は創元文庫から刊行されたが、当時は昭和初期の改造社版「世界大衆文学全集」しかなかった)。
こういった本の場合、知らない作品が多いほど参考になるわけで、本書で取り上げられている膨大な作品群は新たな作品との出会いが盛りだくさんだ。ミルトンの『失楽園』やシェークスピアの『マクベス』といった作品も取り上げられているが、タイトルや大まかな内容を知ってはいるもの、実際に読んだことがないという人も多いだろう。またユイスマンスの『腐乱の華』、バタイユの『眼球譚』など、読書好きな人には知られているものもある。
この総解説シリーズには、ほかに『世界のSF文学・総解説』という姉妹本がある。こちらは翻訳作品だけではなく、国内のSF作品も取り上げていた。古書店などで見つけることがあったら、併せて手に取ってみてほしい。
Posted by YOUKIAya at 05:10│Comments(0)